「うちの親は大丈夫」
「まだ先でもいい」
そう思っているうちに、現実はじわじわ迫ってきます。
厚生労働省の推計に基づけば、
2025年を境に、
65歳以上の高齢者の約5人に1人が認知症を患う時代に突入しました。
金融の現場で見てきた経験上、
親の資産や老後の準備について確認を後回しにしていた家族は、
この「5人に1人」という数字の重みを、
ある日突然、口座凍結などのトラブルという形で突きつけられます。
この数字は、決して他人事ではありません。
この記事では、私自身の体験も交えながら、
「まだ先」と油断してしまうリスクと、今からできる具体的な行動を整理します。
「うちの親に限って」は幻想
私の実家でも同じことを思っていました。
父は金融に詳しく、母も慎重派だと。
「うちの親はしっかりしてるから大丈夫」
そう信じて疑わなかったのです。
しかし、
金融プロとしての視点で改めて実家の現状を「点検」してみたとき、
私はゾッとしたのです。
もし今、親に「もしも」のことがあったら、
以下のような事態になるのは火を見るよりも明らかでした。
- 資産の「ブラックボックス化」
父しか暗証番号や通帳の場所を知らず、家族の誰も「どこに何があるか」を客観的に把握できていない。 - 「わかっているはず」の思い込み
いざとなれば下ろせると思っていた口座が、実は名義人本人しか手続きできない「制限」の壁に阻まれるリスク。 - 埋もれている「手続きの断片」
何十年も前に契約したままの保険や、家族の知らない細かな資産が放置され、後で紐解くのが困難になる可能性。
実際にはまだ何も起きていません。
でも、今のままでは“油断が最大のリスク”になる。
それを痛感し、私は「今」動き出すことに決めたのです。
今すぐ確認しておくべき3つのポイント
現金・口座の状況を整理する
ATM代行や善意でのお金管理は、
思わぬトラブルにつながります。
「親の資産がいくらか」
「どの口座にどれだけあるか」を、
本人の意思があるうちに確認しておくことが安全です。
詳しくは →親のキャッシュカードでお金を下ろすリスク
不動産や実家の整理を視野に入れる
親が元気なうちに、実家や土地・建物の情報を整理しておくことが大切です。
契約や売却判断ができるのは、
本人の意思能力があるうちだけだからです。
また、実家などの不動産価値をあらかじめ把握しておくことは、
すぐに売るためだけではありません。
たとえば「介護の予算を組む」ため、
あるいは「住み替えや相続を検討する」ためなど、
家族のこれからの選択肢を広げるための大切な判断材料になります。
正確な「数字の裏付け」があるだけで、家族会議の質は劇的に変わります。
詳しくは → 家族信託・任意後見・法定後見の全体マップ
家族で話しやすい環境を作る
「まだ先」「うちの親は大丈夫」と思ってしまう心理は自然です。
でも、少しずつでも話すことが、
後のトラブルを防ぐ最も確実な方法です。
詳しくは → 親がお金の話を避ける理由
まとめ:5人に1人の現実を避けるには
「うちの親に限って大丈夫」
その思い込みが、思わぬリスクを生みます。
安全なのは、今のうちに確認・整理・共有することです。
- 資産状況の整理
- 実家・不動産の確認
- 家族との会話の開始
これらを通じて、家族全員が困らない未来を作れます。
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