頼れる家族がいない=詰み、ではない──老後対策が「家族前提」で語られすぎている理由

老後制度(家族信託・後見など)

親の老後を考え始めると、

ネットや雑誌、あるいは専門家から

こんな難しい言葉を投げかけられることがあります。

  • 任意後見を検討しましょう」
  • 「これからは家族信託ですよ」
  • 「まずは身元保証人の確保が先決です」

――でも、正直こう思いませんか?

「言葉が難しすぎて、自分たちの状況に合うのかさっぱりわからない」と。

こんなケースも珍しくありません。

  • 独身
  • 子どもがいない
  • 家族が遠方
  • 家族関係が希薄

実際、私の親族に80代後半で一人暮らしをしている叔母がいます。

配偶者はすでに亡くなり、子どもはいません。

たまに私の両親が様子を見に行きますが、

「これからどうなるのか」と不安になって、

ネットや本で情報を探してみる。

すると、返ってくる答えの多くが

「お子さんと話し合いましょう」 

「信頼できるご家族に任せましょう」

といった、“家族がいること”を当たり前の前提にしたものばかりであることに気づきます。

でも、現実はそこまで単純ではありません。

世の中の情報の多くが「家族がいる前提」で語られているせいで、

 無意識に

「頼れる家族がいない自分は、もう対策ができないんじゃないか」 と、

八方塞がりのような気持ちになってしまう人も少なくありません。

『家族が動くこと』が前提の世の中

任意後見や家族信託といった仕組みを調べていくと、

「信頼できる受任者(任せる相手)」や「受託者(管理する人)」

という言葉が出てきます。

身元保証や介護の契約でも、

「緊急連絡先」や「身元引受人」の欄が当たり前のように用意されています。

つまり、日常で目にする情報の多くは、

「あなたを支えてくれる家族が、すぐそばにいる」

という前提で、ごく自然に語られてしまっているのです。

ここで押さえておきたいこと

安心してください。

家族がいないからといって、

将来の道が閉ざされるわけではありません。

多くの老後対策の仕組みは、

もともと「家族が実務を担うこと」を想定して作られています。

あなたが特別なのではなく、

単に「家族という担い手がいない場合、どう動かせばいいか」

という具体的な方法が、まだ見えていないだけです。

ここで大事なのは、この2つです。

  1. いま、自分の状況を整理すること
  2. 「家族がいない場合」に代わりとなる選択肢を知ること

この2つさえ押さえれば、

必ず今のあなたに合った「老後対策のスタートライン」に立てます。


次回は、家族信託の限界がどこで露呈するのか、

実務で見てきたリアルな事例を整理します。

「家族あり前提」が崩れると、

財産管理はできても生活は回らない──そんな現実に目を向けます。


【シリーズ:家族の備えを考える】

前回:[親の老後対策は「どれが正解か」では決められない──制度選びの前に考える3つの質問]

次回:家族信託がうまく機能しないケース

コメント

タイトルとURLをコピーしました