会社を辞めた妻と、辞められなかった私。FIREを目指す中で気づいた「責任感」という名の足枷

体験・コラム

30代以降、

「このまま今の仕事を続けるのか?」

「でも家族とお金を考えると簡単に辞められない」

そんな感覚を持ったことはありませんか。

妻が会社を辞めたのは、ほんの少し前のことです。

「もう無理しなくていいんじゃない?」

そう言って背中を押したのは、私でした。

30代、子どもはいない。二人暮らし。

FIRE(経済的自立・早期リタイア)したいね、いつか自由になりたいね——そんな話を、何度もしました。

それなのに・・・

妻は会社を辞めたのに、私は今も、ずるずると働いています。

辞められなかった理由は「お金」じゃなかった

正直に言うと、会社を辞めても生活ができなくなるわけではありません。

妻も自分のペースで歩き出し、経済的にすべてを私が背負っているわけでもない。

それでも、なぜか私は会社を辞められなかった。

理由を「収入が不安だから」「まだ早いから」と説明することはかんたんです。

でも、何度自分に問い直しても、どうもしっくりこない。

本当の理由は、もっと別のところにありました。

母の病気が、静かに突きつけてきた現実

少し前、母ががんの手術をしていたことを、すべて終わった後で知りました。

離れて暮らす両親は、私に心配をかけないように、二人で抱え込んでいたのです。

そのとき胸に湧いたのは、

「何もできなかった」という無力感でした。

金融業界で10年以上働き、

宅建士やFP2級の資格も持っている。

仕事では「備えが大切です」「万が一に備えましょう」と、何度も口にしてきました。

それなのに、

実家の通帳がどこにあるかも知らない。

父がどんな資産を持っているのかも、把握していない。

知識が役に立たなかったというより、

使おうとしてこなかった自分が、そこにいました。

「防波堤にならなきゃ」という思い込み

その出来事をきっかけに、

私の中で、ある意識が強くなっていきました。

「自分が家族の防波堤にならなきゃいけない」

ちゃんと話し合うより先に、

「自分が会社を辞めなければいい」

「自分が稼ぎ続ければいい」

そんな考えが、無意識のうちに支配していたんです。

妻が会社を辞めたあとも、

「じゃあ自分も!」とは、思えなかった。

それは優しさでも責任感でもなく、

ただの思い込みだったのかもしれません。

FIREを目指していたはずなのに

もともと資産形成を始めたのは、

「会社で働き続けるしかない人生」から抜け出したかったからです。

それなのに気づけば、

「会社を辞めない理由」を積み上げる側に回っていました。

自由になるために始めたはずの資産形成が、

いつの間にか、自分を縛る鎖になっていた。

そんな自分に、うすうす気付いていながら、

見て見ぬふりをしていたのだと思います。

正解はまだない。でも、後回しにはしない

今のところ、私はまだ会社を辞めていません。

だから、この話に「美しい結論」はありません。

でも、ひとつだけ決めたことがあります。

それは、

「大事なことを、もう後回しにしない」ということ。

家族と、お金の話をする。

将来の不安を、一人で抱え込まない。

一人で防波堤を気取るのを、やめる。

FIREするかどうかより前に、

向き合うべきものがあったのだと、今は思っています。

このブログでは、

そんな遠回りや葛藤も含めて、正直に書いていきます。

同じように立ち止まっている誰かにとって、

少しでも「考えるきっかけ」になれば、それで十分です。


「なぜ私はそこまでして働き続けているのか。その本音の続きはこちらです」

コメント

タイトルとURLをコピーしました